2007年11月2日金曜日

The subtle effects of language anxiety on cognitive processing in the second language

MacIntyre, P. & Gardner, R. C., (1994). The subtle effects of language anxiety on cognitive processing in the second language. Language Learning, 44(2), 283-305.

 過去のforeign language anxiety研究ではFLCASという尺度を用い学習者の大まかなAnxietyレベルを測定し、大まかな学習到達度の指数である授業の成績など相関関係を検証するのが一般的であった。しかし、MacIntyreとGardnerは大まかなAnxietyレベルを測定するのではなく、より微細なAnxietyが習得に与える影響を検証する必要があると主張した。そして、TobiasのCognitive processing modelにふれ、Cognitive processingはinput, processing, outputと3つのステージに区別することができ、それぞれのステージは従属関係であり、inputがうまくできることによって、次のprocessingにつながると説明した。よって、研究目的は3つのステージのAnxietyレベルを測定し、9つのタスクとの相関関係を検証することである。

研究対象者は97名のフランス語学習者である。実施した尺度は以下の通りである。
1. Input anxiety(k=6; alpha=.78)
2. Processing anxeity(k=6; alpha=.72)
3. Output anxiety(k=6; alpha=.78)

1~3の尺度の妥当性を検証するため以下の尺度も実施された
4. French class anxiety(k=8; alpha=.91)
5.French use anxiety(k=8; alpha=.90)
6. FLCAS(k=8; alpha=.90)

1~6の相関関係をみたところ、係数は高くAnxietyを全体的に測定していると思われる。

学習到達度を測定するため以下の指数を使った
7. course grade

Inputステージのパフォーマンスを測定するため以下のテストを用いた
8. Word span(スクリーン上に出てくる名詞を発音する)
9. Digit span(単語の連なりがテープからながれ、テープ終了後、順番通りに書く)
10.T-scope(英語がフランス語の単語かを判断する)

Processingステージのパフォーマンスを測定するため以下のテストを用いた
11. French achievement(おもに文法を測定(k=100))
12.Paragraph translation(15行の文を訳す)
13.Paired associates learning(16の単語を英語とフランス語で覚え、英語訳が提示されたらそのフランス語をいう)

Outputステージのパフォーマンスを測定するため以下のテストを用いた
14.Thing category(ある名詞に連結する形容詞を思いつく限り書く)
15.Cloze test(空欄箇所を埋める)
16.Self-description(英語とフランス語で自己紹介を行う。採点基準はfluency, sentence complexity, depth, accentである)

 結果、最もAnxietyと相関があったのは成績であった。この結果は過去の研究結果と同様である。
3つのステージに特有な尺度を作成したが、全テストとの相関の違いはあまりみられなかった。よって、この3つの尺度は認知ステージをよく分別できなかったことになる。Anxietyが高い学生は
1.short-term memoryに単語を蓄積するのが困難
2.short-term memoryに蓄積した単語がprocessingステージにあまるい移行しない
3.単語を認知するのが遅く、より時間がかかる
4.訳の完成度が低く、間違えを避ける
5.より努力をし、よい結果をもたらす
6.努力をすることによって、Anxietyは減少する

この結果からどうやらAnxietyは3ステージに影響しているといえ、また各ステージに蓄積されパフォーマンスに影響する。