2007年10月18日木曜日

Examination of Horwitz, Horwitz, and Copes's construct of foreign language anxiety: The case of students of Japanese

Aida, Y. (1994). Examination of Horwitz, Horwitz, and Copes's construct of foreign language anxiety: The case of students of Japanese. The Modern Language Journal, 78(2), 155-168.


 AidaはまずForeign Language Anxiety(FLA)の概念を説明し、次にFLAを測定する目的で開発されたFLCASを用いた研究結果について述べた。Anxietyはパフォーマンスを向上させるFacilitatingと低下させるDebilitatingがある。FLCASはCommunication apprehension, test anxiety, fear of negative evaluationの3つの構成要素からなる。Horwitzの研究結果によるとFLCASはコミュニケーションの分野で開発されたPersonal Report of Communication Apprehension(r=.53)、Test Anxiety Scale(r=.36)、fear of negative evaluation(r=.36)に相関があった。また、FLCASとフランス語の成績(r=-.49)と相関があった。よって、FLCASは既存研究によるとまあ信頼性があり、妥当性があるものだといえる。
 Aidaの研究目的は日本語学習者にFLCASを改良したものは妥当性があるかである。
 研究対象は96人の日本語学習者である。改良されたFLCASは5件法で33項目から構成されている。
 FLCASの信頼性係数は.96で非常に高い数値となり、開発者であるHorwitzの結果と同様となった。t検定を行った結果、男(M=97.4)女(M=95.6)にFLAの差異はなかった。42人にFLCASを2度実施しTest-retest reliabilityを調査したところ、.80であった。よって、FLAはどちらかというとStateではなくTraitのようである。Principal components analysisでVarimax rotationを行ってみた結果、4因子でTotal varianceは54.5%であった。因子1は18項目、因子2は4項目、因子3は3項目、因子4は2項目が負荷した。因子1はSpeach Anxiety and Fear of Negative evaluation、因子2はFear of failing the class、因子3はComfortableness in Speaking with Japanese People、因子4はNegative attitudes toward the Japanese classと命名した。この結果はHorwitzの研究結果とは異なり、FLCASを日本人学習者へ実施した場合、妥当性に欠けると述べた。
 2x2ANOVAを行った結果、FLAが高いグループはクラスの成績が低くなり、また女生徒のほうがよい成績を修めた。ANOVAを行った結果、必修として日本語を履修している学生はFLAが高くなった。ANOVAを行った結果、日本へ行った学習者のほうがFLAが低い結果となった。ANOVAの結果、成績に満足している学生のほうがFLAが低くなった。
 今後より多くのFLA関係の研究がおこなわれる必要がある。

2007年10月10日水曜日

Japanese high school students' L2 reading motivation

 Nishino(2005)は文献研究でWigfiled and Guthrie(1995)が提唱するexpectancy-value theoryについてふれ、また第二言語習得理論の分野で論じられているReading motivationモデル(Day & Bamford, 1998)と比較した。Mori(2002)の研究を詳細に述べ、結果を論じた。Mori(2002)では大学生にReading motivationの質問紙を実施したが、Nishino(2005)は高校生に同様の質問紙を実施した。よって、研究目的は1点で、Mori(2002)が改良したReading motivationの質問紙を高校生に実施した場合の妥当性の検証である。
 研究対象者は一貫校の高校生262名である。Reading motivationの質問紙は6件法の30項目から成っている。
 クロンバックアルファ信頼性係数は.67であった。この研究のすぐれた点は因子分析を行うための前提(assumptions)をすべて確認して、データスクリーニングを行ったことである。因子分析の一種であるPrincipal component analysisを使い、直行回転であるvarimaxを用いた。結果Mori(2002)では4因子抽出されたが、Nishino(2005)では6因子抽出された。Mori(2002)ではIntrinsic motivationに属する項目はすべて1因子に負荷したが、Nishino(2005)では2因子に分かれてしまった。また、1項目からなる因子であるCommunicative orientationが抽出された。
 Intrinsic motivationはリーディング到達度と強い関係にあると論じている。そして、Intrinsic motivationを高めるため学習者にとって興味深い読み物を与えることを勧めている。

2007年10月4日木曜日

How reliable and valid is the Japanese version of the Strategy Inventory for Language Learning

Robson, G. & Midorikawa, H. (2001). How reliable and valid is the Japanese version of the Strategy Inventory for Language Learning. JALT Journal, 23(2), 202-226.

 Robson & Midorikawaは文献研究で信頼性と妥当性についてと、過去学習ストラテジーを測定していると思われるSILLを使った研究結果について述べた。SILLはOxford(1990)によって開発され、オリジナル版は6サブセクションからなる121項目の質問紙である。項目も多いので信頼性は実証されたが、妥当性については検証されていなかった。Brown, Robson, & Rosenkjar (1996)はSILLのほかに動機付け、性格などの質問紙を実施し、因子分析を行ったところ、SILLから抽出された因子の数は1つであった。
 研究の手順としてはSILLを大学生153名に前期と後期の初回の授業で2回実施した。実施したSILLはオリジナル版の121項目からなるものではなく、50項目のものである。そして、数名の学生にインタビューを行った。一回目と二回目の全項目の相関係数を算出したところ、相関が高い項目はなく、Test-retest reliabilityは低くなった。しかし、クロンバックアルファはやや高かった。因子分析を行ったところ、一回目実施のデータからは15因子が、二回目実施のデータからは13因子が抽出された。因子の負荷パターンは全く一回目と二回目の結果では異なった。次にSILLは6サブセッションからなっているので6 factor solutionで解釈を試みたところ、Oxfordが項目をラベルしたものとは全く異なる、因子負荷パターンを示した。スクリープロットの結果は第1因子のEigenvalueが顕著に高く、他の因子は低く、1 factor solutionが最も妥当であるとの結果となった。この結果はBrown, Robson, & Rosenkjar(1996)の結果と同じとなった。
 SILLを訳し、日本人対象者に実施した場合、やはり機能しないことがわかった。